新発売されたINAXの「REGIO(レジオ)」は、さすが陶器メーカーの技量が生きた商品だ。なでたくなるような触感や、つい長居したくなるような座り心地のよさもさることながら、色のバリエーションに艶(つや)を抑えた黒を用意しているところに注目してもらいたい。
先日、とある豪華ホテルのスイートルームを見せてもらったのだが、まず思ったのは「このバスルームに住める」ということ。豪華ホテルに限らず、トイレ、水回りを重視したインテリアは増えている。そうなると、インテリアに合うトイレとしての存在感がなくてはならないし、白だけでは物足りない。レジオの重厚感あふれる黒の登場も納得できる。
色つきトイレの先駆けとなったのは、INAXの「サティスカラーズ」だ。2005年に色のついた製品を試験的に発売。好評を受けて、07年から正式発売し今年4月、色のバリエーションを増やした。こちらは白をベースに、ふたとタンクの部分に目にも鮮やかな黄、赤、青、緑と原色を配している。
座るものに原色、で思い出したのが、「レッド・アンド・ブルー・チェア」という椅子(いす)だ。1917年から31年ごろまでオランダで起こった芸術団体「デ・スティル」の活動を代表する作品で、三原色と直線で構成されている。最初にこの椅子が作られたときはモノトーンの配色だったが、デザイナーのリートフェルトはデ・スティルのメンバーであったモンドリアンの思想から影響を受け、三原色に塗り直したという。
トイレがカラフルになる時代。リートフェルトはこの革新を予測していただろうか。
はてな
del.icio.us